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体外受精 追跡調査の重要性

生殖補助医療出生児の追跡調査について

先ごろ、ベルギーのグループが出した、”ICSIで出生した男性の精子数、精子運動率は自然妊娠で生まれた男性の精液所見より明らかに低く、父親世代の不妊要因が子の世代に引き継がれる可能性がある”とした発表が話題となりました。(詳細は以下↓↓↓)

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生殖補助治療を受けた男性の息子 同じ問題を受け継ぐ可能性

 

2016年12月5日付信濃毎日新聞記事より↓↓

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体外受精等の生殖補助医療が世に出て、ある程度の年月(世界で最初の体外受精は1978年、ICSIは1992年です)が経ち、生殖補助医療で出生された方々が結婚、妊娠により子を設けるケースもかなり増えてきました。体外受精等の生殖補助医療の次世代への影響については現時点でも不明な点も多いとされ、引き続きの調査が現在進行形で行われている状況です。体外受精等の生殖補助医療は日本産科婦人科学会の認定を受けた施設でおこわなれます。体外受精認定施設では、患者さんに行った、体外受精、顕微授精、凍結胚移植等の生殖補助医療について、その内容とその治療によって出生した児について、学会への報告義務を負っています。生殖補助医療による出生児についての長期予後や子孫への影響を調べるためには、各認定施設からあげられる報告データを蓄積して分析することが重要となります。また出生後も長期に渡って出生児の追跡調査を行い、出生児の成長の過程や記録を収集できるシステム作りが必要になってくるとおもわれます。

生殖補助医療は今や不妊治療のスタンダードとして定着し、ごく一般的な医療として確立され、この技術によってこれまでに多くのご夫婦が子に恵まれることが出来ました。一方で、この技術によって生まれる子供への影響、さらにその次の世代への影響、子供の健康状態はどうか?などの調査はまだまだこれからです。この技術によって生まれる子供の利益を最大限に考えた取り組みが求められていると思います。

 

 

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