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不妊検査に関する誤解

不妊検査とは、不妊治療の最初に調べるスクリーニング検査のことで、各施設ごとに行わる項目の違いはありますが、一般的には卵管造影検査(卵管因子)、精液検査(男性因子)、ヒューナー検査(頚管因子)、超音波検査(子宮因子)、ホルモン検査(排卵因子)、AMH検査(卵巣予備能)、甲状腺検査、糖尿病検査、などが含まれます。

患者様で時々、”不妊かどうか知りたいので不妊検査を受けたい”という希望で来られる方がおられますが、我々が対応に苦慮するケースです。

そもそも、”健康な男女が避妊しないで適当にSEXをしていて1年後も妊娠していない状態”を不妊症と定義します。つまり、病院に来て検査を受ける以前に、1年間SEXしていても妊娠しない状態の方は、”あなたは不妊症です”と言える訳です。(不妊症かどうかは検査をしなくても、上記に該当するかどうかで決まります)

不妊検査は、”不妊症かどうか?”を調べる検査ではなく、”妊娠しにくい状態がないかどうかを調べる検査”と理解して頂い方がよいかと思います。

不妊検査で全ての項目が正常でも、1年以上妊娠していなければ不妊症です。また、不妊検査で異常項目があっても、1年以内に妊娠していたら不妊症ではない訳です。

多くの方が誤解しているのがこの点です。

当院では不妊症検査希望だけの患者様(治療を伴わない患者様)は原則お受けしておりません。理由としましては、不妊症検査で異常なし=自分は妊娠できる と勘違いされる方がいるためです。また、検査だけの希望であれば、一般の産婦人科でも受けることが可能ですし、料金的にはそちらの方が安くすむ場合もあります。当院は不妊治療専門クリニックのため、一般産婦人科では検査しないような不妊の原因になりそうな項目まで徹底的に調べます。なので、その点を目的に来られる場合はそれはそれでもよいと思います。ごく一般的なスクリーニング検査のみの希望であれば費用を安く押さえられるところをご紹介することも可能です(そちらをお勧めします)

結局のところ、不妊症かどうかは検査で分かるというものではなく、1年以内に妊娠できたかどうかの結果で分かるものです。妊活開始年齢が若くて(30代前半まで)、時間的にまだ余裕のある方は1年ぐらいの時間をおいて妊娠していなかったらぼちぼち妊活を始めるもありだと思います。30代後半〜40歳ぐらいから妊活を考えられる方の場合は、1年間という時間は大変貴重であり、一時の猶予もありません。(と、我々は常日頃考えているのですが、患者様の考え方とギャップがあるケースもあります)。不妊症かどうか分かってから(1年経ってから)検査、治療を開始するのではなくて、不妊症かどうかはさておいて、高齢の方(概ね30代後半以上の方。我々は30代を高齢と考えますが、患者様によってはそのように認識されていない方もおられます。この点も我々と患者様の間に横たわるギャップの一つです)の場合は自分はもしかすると不妊症かもしれないと考えて結婚したらすぐにでも検査、治療に入るという考え方はありだと思います(むしろその方が、将来的に自身の子供を持てる可能性は高まると思います)

不妊検査で異常なし=妊娠できるという保証にはならない

不妊検査で異常なし=不妊症ではないということではない

ということをよく知っておいていただきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

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