ビタミンD不足と不育症の関係|クリニックブログ
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2017.09.08
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ビタミンD不足と不育症の関係
ビタミンD不足は不妊症だけでなく不育症の原因にもなる
近年、ビタミンD不足と不妊症の関係がクローズアップされ、ビタミンD不足は不妊症の原因になるという点が徐々に世間に浸透してきています。ビタミンDは不妊症以外にも、体内の様々な機能を担う重要なビタミンであることが明らかになって来ました。ビタミンD受容体は体内の様々な臓器に存在しており、細胞の分化、増殖、免疫、内分泌機能などに関係しているとされます。妊娠中のビタミンD不足は、妊娠高血圧、妊娠糖尿病、不育症のリスク因子になることが分かっています。ビタミンD補充(具体的にはサプリメントによる補充や日光浴など)によりこれらの疾患のリスクが低下する可能性が示唆されます。ビタミンD(25OHD)の適正値は30~50 ng/mLとされていますが、この数値を下回る方がかなりたくさんいらっしゃいます。食生活や日光に当たらない生活習慣がその理由の一つであると考えます。これまで数回の流産を経験された方の中には、不育症の検査を受けたことのある方もいらっしゃるかもしれません。ところが、検査をしても原因が特定できない、いわゆる原因不明、歳のせい、または特に問題ありませんと言われて途方にくれたという方もおられるかもしれません。たしかに、不育症のおよそ3分の2ほどは偶発的ケースと言われ不運にもたまたま染色体異常が続いたりなどのケースであることが多いと言われています。不育症で実際に原因が特定されるケースは実は少ないと言われていますが、特にこの原因不明の不育症や偶発的不育症(染色体異常を除く)の中に、実はビタミンD欠乏やビタミンD不足に起因する症例が少なからず存在するのではないかということが推察されます。ビタミンDは免疫応答にも関係するホルモン(ビタミンと呼ばれていますがその実態はホルモンです)ですが、妊娠中のトラブルに共通して関連するのはこの免疫応答の異常であることが多いとされているためです。
不妊症の予防と妊娠中のトラブル(流産、妊娠高血圧、妊娠糖尿病など)回避のために、普段からビタミンDをしっかりとる生活を送りましょう。
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