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AMH(いわゆる卵巣年齢検査)を調べる意義について

当院では不妊治療の一番最初にAMHを測定することをお勧めしています。

AMHは「アンチミューラリアンホルモン」と呼ばれます。一般的には”卵巣年齢検査”と言われていますが、これはやや誤解を伴う表現です。

AMHには大きく

1、自身の卵巣に存在する残存卵子数の目安になる。

2、これから発育するであろう卵胞数の目安になる。

という、2つの側面があります。

一般的によく言われているのは、女性の卵子はその人が赤ちゃんの時代に、母親の胎内ですでに形成されており、出生後はどんどん減って行き、以後増えることは2度とないという事実です。その女性が胎児の時に作られた卵子の元になる原子卵胞は出生〜思春期〜性成熟期を迎える頃に胞状卵胞を経て成熟卵胞になって行きます。AMHはこの胞状卵胞から分泌されるホルモンであるため、胞状卵胞数の目安となり、これはつまりその後発育する卵胞数の目安となるとも言われています。

このホルモンを測定することで卵巣に残っている卵子の在庫を知る目安となります。AMHは残存卵子数の目安であると同時にこれから発育する可能性のある卵胞数の目安でもあります。自身の卵巣に残っている卵子の数=卵巣予備能という言い方をすることもあり、卵巣予備能を知ることで、不妊治療をあとどのくらい行えるか(自分に残された時間がどのくらいあるか?)という期間の予測ができると同時に、体外受精の際の調節卵巣刺激による採卵個数によく相関することから治療方針の参考にもなります。(一般的にはAMHが高い方は刺激をしっかりするとそれなりの卵子が獲得できます)

AMHが低い=残された卵子数が少ない、または今後発育する可能性のある卵胞数が少ないという考え方ができ、これはすなわち早めのステップアップを検討した方が良い材料となります。

また体外受精ではAMHの値が刺激の種類や投与量を決める判断基準の一つともなっています。

ただし、AMHが高い、低いは妊娠しやすさとは関係がありません。妊娠を左右するのは「卵子の数」ではなく「卵子の質」であり、卵子の質の良し悪し=卵子の老化は女性の年齢そのものです。

AMHは非常に個人差が大きく、正常値・基準値なるものが存在しません。同じ年齢でもAMHが高い方(卵子の在庫がたくさんある方)もいれば、AMHが低い方(卵子の在庫が少ない方)もいます。ただし、その人が持ってる卵子の質(実際に妊娠できる卵子かどうか)は、その人の年齢によって決まります。AMHが低い=卵子の数が少ない 方でも、質の良い卵子を持っている方は妊娠する人は妊娠します。一般的には年齢が若い人ほど卵子の質が良いとされています。

当院では卵巣予備能がある程度確保されている=それなりに卵子をしっかり持っている方の場合、出来るだけ、1回の採卵で妊娠を達成でき、かつ、さらに余剰胚が確保できた場合はそれを保管しておいて第2子、第3子の治療に利用するという考え方を推奨しています。

そのためには、
①卵巣予備能に見合った卵巣刺激を実施する
②1回の採卵で出来るだけ多くの卵子を確保して移植のチャンスを増やす
③一生に一度の採卵で妊娠を目指し、可能なら第2子、第3子の分のチャンスを確保しておく
④半永久的に保存可能で老化しない凍結受精卵による人生設計

こうした治療は結果的にコストパフォーマンスも良く、妊娠という目標達成までの時間が短くなります。

不妊治療にかける時間はなるべく短く、その後に生まれてくるお子さんとの貴重な時間は出来るだけ長く・・・が当院のモットーです。
しかし、
もしあなたのAMH値が低く、在庫の卵子数が少ないと思われても悲観なさらなくても大丈夫です。当院ではそれぞれの患者様にマッチした最適な卵巣刺激法を提案します。
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長野県佐久市長土呂1210ー1 佐久平エンゼルクリニック

 

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