妊娠準備に葉酸、鉄、そして・・・ビタミンD|クリニックブログ
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2017.10.25
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妊娠準備に葉酸、鉄、そして・・・ビタミンD
妊活女性におけるビタミンDの重要性
妊娠歴のない健康女性を対象とした調査で、血中ビタミンD濃度とその後の妊娠率を比較したスタディーがあります。調査開始12ヶ月の時点で妊娠しているか否かを調べたところ、ビタミンD不足群と充足群では、ビタミンD充足群で有意に妊娠率が高いという結果が出ました。 Fertil Steril 2017; 108: 302
ビタミンDの不足が男性における精液所見の不良、一般的な女性における不妊症、不育症、妊娠高血圧症候群などの妊娠中の合併症との関連が指摘されて知られており、さらに本研究によって、妊娠歴のない健康な女性においても、将来の妊娠成立にビタミンD摂取が非常に重要であることが示されました。ビタミンD過不足の指標としては血中の25OHビタミンDを測定することで判断できます。一般的に25OHビタミンD<30 ng/ml ではビタミンD不足と判断されます。これから妊娠をめざす女性(妊活を開始した女性)では、妊娠率を高めるためにも血中25OHビタミンDの濃度を30ng/ml以上に維持した方がよいと考えられます。
妊活前に葉酸や鉄はしっかり摂りましょうとよく言われますが、ビタミンDについてはこれまでほとんど意識されていなかったのではないかと思いますが、妊活女性における血中ビタミンD濃度は非常に重要です。(不育症や流産の予防という点でもビタミンDが重要な役割を持っています)
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