肉食のすすめ その2|クリニックブログ
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2016.05.25
不妊症
肉食のすすめ その2
亜鉛補給の観点から考える
亜鉛(zinc)は体内に約2g程度が分布しており、鉄についで体内含有量が多い必須微量元素です。亜鉛は生体内で100種類を超える酵素活性に関与し、主に酵素の構造形成や維持に必須とされます。それらの酵素の生理的役割は、免疫機構の補助、創傷治癒、精子形成、味覚感知、胎児発生、小児の成長など多岐に及びます。DNA や RNA のリン酸エステルを加水分解によって切断するので細胞分裂にも大きく関わっています。人体に入る亜鉛はすべて食品に由来し、人体中では骨に多く、眼球、肝臓、筋肉、腎臓、前立腺、脾臓などにも分布しています。体液の中では、亜鉛は精液中に多いとされています。男性の場合、適度な亜鉛摂取は精子形成の増加および性欲増進の効果が期待できるという意見もあります。亜鉛欠乏(zinc deficiency)が精子の質を低下させ男性不妊につながるというような記載は海外文献にも散見されます↓↓
http://www.fertstert.org/article/S0015-0282(13)01344-7/fulltext
亜鉛を多く含む食品
亜鉛は牡蠣、牛肉などに多く含まれます。肉食のすすめ その1 でも触れましたが、肉にはタンパク質、鉄等も多く含まれることから、肉食は生体内で最も含有量の多い微量元素のうち、1位(鉄)、2位(亜鉛)を効果的に摂取することができます。
亜鉛=セックスミネラル
セックスミネラルという名称を聞いたことがある方もおられると思いますが、亜鉛は特に生殖機能に関係するミネラルという点でこのような別名があるようです。亜鉛をたくさんとると性機能がアップするというのは言い過ぎかもしれませんが、全く根拠のない話というわけでもないようです。亜鉛欠乏(zinc deficiency)は精子の質(sperm quality)を悪化させるというのは根拠のある話です。現代人の食生活(コンビニ弁当、ファストフード)は亜鉛以外にも多くの微量元素(ミネラル)や良質のタンパク質が欠乏しやすいとされています。
妊活中の皆様へ
キーワード Oyster&Meat
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