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2026.09.25
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不妊の原因別に考える治療の選び方|佐久平エンゼルクリニック 生殖医療科
不妊の原因別に考える治療の選び方
佐久平エンゼルクリニック 生殖医療科
**不妊治療は、不妊の原因、年齢、妊娠に至っていない期間、これまでの治療歴、ご本人・パートナーの希望を踏まえて選びます。**すべての方がタイミング法から順番に進む必要はなく、検査結果によっては早い段階で体外受精や顕微授精を検討することがあります。
当院では、妊娠までの時間と身体的・経済的な負担の両方を考え、一人ひとりに合った治療方針をご相談します。
排卵障害がある場合:原因を調べ、必要に応じて排卵誘発を行います
排卵障害とは、排卵が起こらない、または排卵の頻度が少なく不規則になっている状態です。
月経の状態、超音波検査、ホルモン検査などで原因を確認し、必要に応じて排卵誘発剤を使用します。原因や卵巣の反応によって、適切な薬剤や治療方法は異なります。
排卵誘発剤では複数の卵胞が育つことがあり、多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)に注意が必要です。薬剤の種類や投与量を調整し、超音波検査などで卵胞の発育を確認しながら治療します。
排卵が正常な場合も排卵誘発剤を使いますか?
排卵が正常な方にも、治療の目的によって使用することがあります。
例えば、原因不明不妊に対する人工授精では、卵巣刺激を併用する治療が選択肢になります。排卵誘発剤を使用する目的は単純に卵胞数を増やす=妊娠のチャンスを増やす という点、 また、自然周期に比べて卵胞の発育がより確実になることでタイミング法や人工授精のキャンセル率を減らす という考え方もあります。 一方、排卵している方に薬を追加してタイミング法を続ければ、必ずしも妊娠率が上がるというわけではありません。
卵管閉塞・卵管狭窄がある場合:片側か両側か、障害の程度で治療が変わります
卵管は、排卵された卵子を取り込み、精子と卵子が出会い、受精卵を子宮へ運ぶための通り道です。卵管閉塞は卵管が詰まった状態、卵管狭窄は通り道が狭くなった状態を指します。
**両側の卵管が完全に閉塞している場合、自然妊娠や人工授精での妊娠は難しく、卵管の通過を必要としない体外受精が重要な選択肢になります。**閉塞の部位や状態によっては、卵管の通過性を改善する治療を検討することもあります。
なお、卵管造影検査で閉塞が疑われても、一時的なけいれんなどの影響があるため、追加の評価が必要な場合があります。
片側の卵管が閉塞していても自然妊娠できますか?
反対側の卵管が機能していれば、自然妊娠できる可能性があります。
卵管は、反対側の卵巣から排卵された卵子を取り込む場合もあります。このため、「閉塞した側から排卵すると妊娠の可能性はゼロ」「卵管が片側なので妊娠率は必ず半分」とは言えません。実際に、片側卵管切除後に残った卵管と反対側の卵巣から排卵し、自然妊娠した例が報告されています。ただし、この研究から個人の周期ごとの妊娠率を計算することはできません。
片側卵管異常で体外受精を検討するタイミング
当院では、片側卵管異常があり、35歳以上の方や、年齢が若くても1年以上妊娠に至っていない方には、体外受精を早めに検討する選択肢をご説明しています。
これは全員に体外受精が必要という意味ではありません。卵管の状態、年齢、不妊期間、精液所見、これまでの治療歴などを総合して判断します。
自然妊娠や人工授精を希望される場合も、そのお気持ちを大切にしながら、いつ治療方針を見直すかをあらかじめ相談することを重視しています。
精子の数や運動率に異常がある場合:精液所見に応じて治療を選びます
男性不妊では、精子濃度、運動率、形態、精液量などを総合して評価します。精液所見は変動するため、必要に応じて再検査を行います。
軽度の異常では人工授精が選択肢になりますが、利用できる運動精子が少ない場合などには、体外受精や顕微授精を検討します。**精子の形態など、一つの検査項目だけで治療方法が決まるわけではありません。**必要に応じて、男性不妊を専門とする泌尿器科で原因を調べることも大切です。
当院では、排卵時期に合わせた性交を継続しても妊娠に至らず、精液所見にも異常がある場合、タイミング法を漫然と続けず、人工授精以降の治療をご相談します。
高度の乏精子症や重度の精子運動障害などでは、初めから体外受精・顕微授精を検討する場合があります。
原因不明不妊の場合:年齢や不妊期間に応じて治療を進めます
原因不明不妊とは、排卵、卵管の通過性、精液検査などの基本的な検査で、妊娠しない原因を明確に説明できない状態です。
「検査で異常が見つからない」ことは、妊娠に関わるすべての機能が確認できているという意味ではありません。
治療は、年齢、不妊期間、これまでの妊娠・治療歴などを踏まえて選びます。卵巣刺激を併用した人工授精を行い、妊娠に至らなければ体外受精へ進む方法があり、全員に最初から体外受精を勧めるわけではありません。
当院では、年齢や不妊期間から妊娠までの時間を重視する必要がある場合、あるいはタイミング法・人工授精を行っても妊娠に至らない場合に、早めの体外受精をご提案します。
体外受精をすると、不妊の原因が分かりますか?
体外受精では、採取した卵子の成熟状態、受精の成立、胚の発育など、通常は体内で起きていて直接観察できない過程の一部を確認できます。治療を進める中で、受精や胚発育の課題が見つかり、その後の治療方針を考える手がかりになることがあります。
**ただし、体外受精をしても不妊の原因が必ず特定できるわけではありません。**胚移植後の着床過程を直接観察できるわけではなく、妊娠に至らない理由が明確にならない場合もあります。
よくある質問
人工授精は卵管が詰まっていても有効ですか?
人工授精は、調整した精子を子宮内に注入する治療です。受精には卵管の機能が必要なため、両側卵管が完全に閉塞している場合、その問題を人工授精で解決することはできません。
35歳以上なら、すぐに体外受精が必要ですか?
35歳という年齢だけで決めるものではありません。卵管や精子の状態、不妊期間、これまでの治療歴などを踏まえ、一般不妊治療を続ける期間と体外受精を検討する時期を相談します。
体外受精を勧められても、自然妊娠を目指せますか?
自然妊娠を目指せるかどうかは、検査結果によって異なります。可能性がある場合は、ご希望を伺ったうえで、治療を継続する期間や見直す時期を一緒に考えます。
佐久平エンゼルクリニック 生殖医療科へご相談ください
「タイミング法を続けてよいのか」「人工授精と体外受精のどちらが自分たちに合っているのか」と迷われる方は、ぜひご相談ください。
佐久平エンゼルクリニック生殖医療科では、検査結果とこれまでの経過を整理し、各治療の見通しや負担をご説明したうえで、ご本人・パートナーが納得できる治療選択を支えます。
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