Blogクリニックブログ

流産を繰り返す、なかなか着床しない、方に読んでいただきたい内容

原因不明の流産や反復着床不全に対するラクトバチルス製剤(ラクトフローラ)の有効性について。
ヒトの全体重のおよそ1〜3%はバクテリアと言われており、人はバクテリアと共存しながら生活しています。(体重60kgの人ならうち1kg〜1.5kgがなんとバクテリア!!) 腸内細菌が最も有名ですが、それ以外にも皮膚、呼吸器、生殖器など色々な場所に菌が住みついており良くも悪くも人に対してさまざまな影響を与えています。最近は、善玉菌を腸内細菌として飼っている方は太りにくいとか、ハッピーホルモンと呼ばれるセロトニン合成には腸内細菌が関与するので、バクテリアが人間の感情を支配するとか、様々な事が分かって来ました。
ところで、
これまで子宮内は無菌で殆ど菌がいないと言われていましたが、実は子宮の中にもバクテリアが棲息し、特に着床や妊娠の継続に影響を与えている事が分かって来ました。子宮内細菌叢は子宮内フローラとも呼ばれ、そのフローラを構成する特定の細菌がどのような割合で生息しているかが重要視されています。
ラクトバチルスと呼ばれる乳酸菌の一種が全フローラの90%以上を占める子宮は環境的に良好で、良好な子宮内環境と表現されます。一方、ラクトバチルスが90%以下は子宮内環境が悪いとされます。この違いは、体外受精における着床率、継続妊娠率、流産率、出産率の違いとして現れ、ラクトバチルスが90%以上を占める良好な子宮内環境下ではこれらのいずれの結果も、子宮内環境が悪い状態と差があったとされています。
これまで原因不明とされた反復流産、反復着床不全、体外受精反復不成功の原因として受精卵側の問題以外に着床環境という子宮側の要因が分かって来ました。
(詳細は以下のAJOGの論文に記載 ↓↓)
子宮内環境が着床に与える影響
子宮内環境を調べる子宮内マイクロバイオーム検査(EMMA)は、子宮内のラクトバチルスの割合を確認する検査です。結果でラクトバチルスが90%以下の子宮内環境が悪い方については、ラクトバチルス製剤(ラクトフローラ)によるラクトバチルス菌の移植が推奨されます。
ラクトフローラは個人で購入可能です。以下参照↓↓
https://fertility.igenomix.jp/blog/vol-029-卵のベットにもし悪玉菌が存在したら/
良好胚を幾度と無く移植したがうまく行かない、化学流産を繰り返す、せっかく妊娠できたが流産してしまった・・・など、これまで受精卵側の責任にされてきた問題について、視点を変えて子宮内環境の改善に目を向けてみる事も必要ではないかと思われます。
PageTop